1ページだけのサイトを薦めない理由

スマートフォンの普及により、「1ページだけのサイト」も割と増えてきました。
スマホでスクロールするのはPCに比べても苦にならないので、縦に長いページはスマホやタブレットでの閲覧に向いています。
また、FACEBOOKやTWITTERでも縦スクロールでタイムラインを読み込む形を採用していることからも、スマホに最適化されているインターフェイスであると言えます。

 

制作の手間としても余り掛からない（費用が安い）ので、1ページだけのサイトを作りたいという要望は割とあると思いますが、あまりお薦めは出来ません。
メリット・デメリットとしては以下の点が挙げられます。

 

■1ページだけのサイトのメリット
 
・制作費用が安い、製作期間が短い
・スマホやタブレットで見やすい

 

 

■1ページだけのサイトのデメリット
 
・検索エンジンに弱い
・拡張性が無い
・情報量が不足しがち

 

1ページだけなので、当然制作の費用は安く、製作期間は早いです。「手っ取り早く安く作れる」という理由で選択する場合が多いと思います。また、スマホで見ると快適に閲覧できます。

 

 

■1ページだけのサイトで集客は難しい

 
検索エンジンから集客するにはサイトの規模も重要な要素です。
 
検索エンジン側から見ると、
・1ページだけのサイト
・100ページあるサイト
どちらが「ユーザーにとって有益なコンテンツを提供しているサイト」であると認識するでしょうか？
 
当然、100ページのサイトの方が順位も上に表示される確率は高まります。
（もちろん、100ページでも内容が薄いサイトや、テーマがバラバラのページが沢山あるのは良くないです）

 

試しに、関心のあるキーワードで検索してみて、上位に表示されているサイトを見てみましょう。
おそらく1ページだけのサイトというのは殆ど無いと思います。

 

1ページだけのサイトでも集客が可能なのは「会社名」や「サービス名」、「人名」等の固有名詞のみとなる確率が高いので、新規開拓や自然検索での集客が難しくなります。

 

 

 

■広告費を掛ければ集客は可能だが・・・

 

もちろん、広告費を掛ければ集客も可能でしょう。
 
ただし、1ページだけのサイトは必要最低限の情報しか載せていない場合も多いです。
果たして1ページだけで完結させられるだけの説得力を持たせることが出来るか、ユーザーからの疑問に答えられるか、広告費は継続的にかけ続ける必要があるので、費用対効果としてはかなり悪くなる可能性があります。

 

 

 

■拡張性が無い
 
サイトから成果を上げていくには、運用が欠かせません。 例えばCMS（更新システム）を入れてブログをサイト内に組み込んだ場合、毎日更新すれば1年間で365ページ増やせます。週に1回の更新でも1年間で約50ページ増やすことが出来ます。
 
更新によってアクセス数を増やしたり、ユーザーのニーズに答えていくサイトになっていきます。
1ページだけのサイトは「成長する余地が無いサイト」であると言っても良いと思います。

 

 

 

■情報量が不足しがち
 
WEBサイトにおいて、何かのサービスやモノを買おうとする場合、1ページだけ見てすぐに決める人はあまりいないでしょう。
競合のサービスと比較したり、より詳細な情報を知ってから問い合わせや購入を行う場合が多いです。
 
サイトのトップページはあくまでも「入り口の一つ」であり、トップページだけで全てを判断してしまう人は少ないでしょう。
よほど情報の整理が出来ていいて、かつ情報量の不足が無い1ページだけのサイトであれば、成果を上げることは可能かもしれませんが、殆どの場合は情報量が不足しているサイトになってしまう場合が多く、成果も期待できないサイトになります。
 

 

 
■1ページだけのサイトを作るよりも、無料のブログサービスを利用したほうが良い
 
「固有名詞で検索して表示されれば充分」という考えであれば1ページのサイトも良いと思いますが、費用や時間を掛けずにサイトを作りたいと考えているのであれば、無料のブログサービスを使う事をお薦めします。
 
お薦めはワードプレス（Wordpress）です。独自ドメインで運用が可能で、テーマ（デザイン）も無料で配布されているものが多くあります。インストールが少し難しいですが、多くのレンタルサーバーではワードプレスの自動インストール機能がありますので、特別な知識が無くてもインストール可能です。
また、ある程度カスタマイズするならhtmlやcss、PHPといった知識が必要ですが、ブログを更新したり、プラグインによる拡張、デザインテーマの変更などは特別な知識がなくても管理画面で完結可能なので、ハードルは低いです。
（分からないことがあっても、ワードプレスの使い方はネットでの情報が充実しているので、検索して調べれば99％解決出来るはずです）

 

独自ドメインでなくても良ければ、tumblrやアメブロなどでも良いと思いますが、「WEBサイト」という形であれば、やはりワードプレスがお薦めです。

 

出来るだけ頻繁に更新し、情報量を充実させてアクセスを増やしていく。
アクセスが増えてきて、成果も上がり始めたら、プロに依頼して情報を整理したりデザインを良くする。
この方法の方が、「1ページだけのサイトを作る」よりも確実に成果の上がるサイトになりやすいです。
 
「流行っているから」「他もやっているから」という曖昧な理由ではなく、「WEBサイトでどんな事を実現したいか」を明確にし、適切にアプローチしていくことをお薦めします。